【令和7年度所沢商工会議所青年部スローガン】
和 志 共 動
〜 笑顔と愛が未来を動かす 〜
「令和7年度所沢商工会議所青年部会長所信」
令和7年度会長 小寺 友理子
このたび、所沢商工会議所青年部の会長職をお預かりすることとなり、皆様と共に未来を描く機会をいただきました。これまでの私の歩みを振り返ると、自分一人の努力だけではなく、周囲の支えや環境の恩恵があったからこそ今の自分があるのだと、痛感しています。
【YEG活動の価値】
私がYEG(商工会議所青年部)で活動する価値や意味について考えるとき、思い出すのは 社会学者・ 上野千鶴子さんの平成31年度東京大学入学式での祝辞です。
あなたたちはがんばれば報われる、と思ってここまで来たはずです。ですが、冒頭で不正入試に触れたとおり、がんばってもそれが公正に報われない社会があなたたちを待っています。そしてがんばったら報われるとあなたがたが思えることそのものが、あなたがたの努力の成果ではなく、環境のおかげだったこと忘れないようにしてください。あなたたちが今日「がんばったら報われる」と思えるのは、これまであなたたちの周囲の環境が、あなたたちを励まし、背を押し、手を持ってひきあげ、やりとげたことを評価してほめてくれたからこそです。世の中には、がんばっても報われないひと、がんばろうにもがんばれないひと、がんばりすぎて心と体をこわしたひと…たちがいます。がんばる前から、「しょせんおまえなんか」「どうせわたしなんて」とがんばる意欲をくじかれるひとたちもいます。
あなたたちのがんばりを、どうぞ自分が勝ち抜くためだけに使わないでください。恵まれた環境と恵まれた能力とを、恵まれないひとびとを貶めるためにではなく、そういうひとびとを助けるために使ってください。そして強がらず、自分の弱さを認め、支え合って生きてください。 ~一部抜粋~
この祝辞で上野さんは、「がんばれば報われる」という言葉の背後には、私たちの努力が公正に評価されるために多くの見えない力が働いていることを、忘れてはいけないと語っています。この言葉に、私は深く共感しました。振り返れば私自身のこれまでの歩みも、周囲の支えがあってこそ、成り立っているからです。
さらに、上野さんは「がんばりを自分が勝ち抜くためだけに使わないでください。恵まれた環境と能力とを、そうでない人々を助けるために使ってください」と語りました。この言葉も、私の心に深く刻まれています。
YEGでの活動は、ただ自分のためにあるものではなく、仲間と手を取り合い、支え合いながら成長していく場です。お互いを尊重し、励まし合うことで、私たちは一人では気づけなかったことや、新しい価値を見つけ出すことができます。仲間同士の絆が深まることで、信頼が築かれ、それが個々の成長に繋がります。そしてその信頼と成長が、やがて地域や未来を形作る大きな力となっていくのです。YEGで活動する価値とは、こうした温かい支え合いと、共に未来を築いていく喜びだと感じています。
【地域と共に成長する使命】
また、私たちは「地域社会の発展を支える」という重要な使命を担っています。商工会議所青年部の綱領と指針に立ち返り、その精神に基づいて行動することが重要です。地域経済の成長を促し、次世代へと引き継がれる持続可能な発展を目指すことが、私たちの責務です。
そのためには、これまでの歴史や伝統を大切にしながらも、現代のニーズに応じた新しいアプロ ーチを追求し続ける必要があります。組織としての一体感を持ちながらも、多様な視点を活かし、地域と共にできることを模索し、共に成長していくことが求められます。
【多様性】
そして、これからの青年部においては、多様な価値観が、ますます大きな役割を果たしていくでしょう。「多様性」とは、単に異なるバックグラウンドや個性が集まることを指すだけでなく、その違いを互いに尊重し合い、新しい価値や可能性を創造する力です。
それぞれの違いは弱点ではなく、むしろ大切な力です。この多様性を大切にし、異なる視点を受け入れ、未来を共に描いていく力へと変えていきたいと考えています。
【研修と交流の集い所沢大会】
さらに令和8年度には、埼玉県商工会議所青年部連合会の「研修と交流の集い」という大きな大会が控えています。この大会は、私たちにとって知識や経験を深め、他地域とのつながりを強める大切な機会です。この大会の成功に向けて、令和7年度は非常に重要な年になります。 メンバー全員が一丸となって準備を進め、大会の成功に向けて全力で取り組んでいきましょう。
【スローガン】
この思いのもと、今年度のスローガンは
「 和志共動 ~ 笑顔と愛が未来を動かす ~ 」
を掲げます。
「和志共動」
互いを認め、和を持って志を同じく、共に協力して行動することを意味します。
「笑顔と愛が未来を動かす」
笑顔が信頼を生み、コミュニケーションを深めます。愛は思いやりや感謝です。笑顔と愛のある活動を共に広げていくことが、より豊かな未来を描く力になると信じています。
結びに、私は会長として、皆さん一人ひとりの「自分らしさ」を大切にし、笑顔と感謝を持って支え合いながら、全員が力を発揮できる場を作りたいと考えています。皆さんと共に力を合わせ、楽しみながら成長し、愛に溢れる組織になるよう全力で取り組みます。
皆様のご支援、ご協力を、心よりお願い申し上げます。